研修会レポート「アート商品の開発について」

 1月15日(水)に開催しました、今年度最後の研修会「アート商品の開発について」の研修レポートです。

この研修では、障害のある人の作品を利用してグッズをつくるためのノウハウや作者の権利等について、福祉施設の実践報告やワークショップ、弁護士の講義を通して学びました。

まず初めに、兵庫県のあとりえすずかけの久保さん、三栖さん、神田さんより実践報告をしていただきました。

あとりえすずかけでは、作業所に通われているメンバーがデザイナーとなって、職員の方と一緒に商品や作品を制作されています。いくつか実際の商品を持ってきていただき、様々な工夫を凝らした制作方法や新しい商品が生み出される過程をお話いただきました。お客さんから指名されて注文が入ることもあり、それがメンバーの方の創作意欲を高めることにつながることもお聞きしました。
質疑応答では、具体的な制作方法や制作の様子など、熱心に質問されていました。

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実践報告の後は、グッズ制作ワークショップを行いました。
まず、株式会社タケコマイの竹岡さんの説明に沿って、作品画像とグッズを組み合わせるワークを行いました。「この作品はこのグッズにするとよさそう」と、作品とグッズの特徴を考えながら組み合わせていきました。次に、作品画像をグッズを型取った紙に張り付けて、グッズデザインを体験しました。参加者の皆さんは、色々なアイデアの詰まったグッズの制作に集中して取り組んでおられていました。制作したものをグループで共有しましたが、「それいいね」「このグッズ欲しい!」など各グループとも盛り上がっていました。

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次に、北大津きぼう法律事務所の平塚弁護士から、グッズ制作に関する著作権や所有権の基礎講義をしていただきました。作品の一部を切り取ってグッズ化してよいのか?など、先に行なわれたワークショップでの具体的な例を交えて、分かりやすく話していただきました。

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最後に、参加者全体で質疑応答や意見交換の時間を持ち、直接、講師の方から答えていただきました。

参加者のアンケートには
「実際に商品化を多様にされている事例や二次利用や利用についての法律的な考え方について学ぶことができて有意義でした。」
「実際にアート作品を商品化するワークショップがとてもためになった。他の人の案など見るのも興味深かった。」
「手軽に出来るグッズがあったり、1点物にするなど、予算がない中でも商品化できるかも・・・と楽しみになりました。法律も大切な事なので、しっかり確認していきたいです。」
「どの話も本当に興味深くおもしろかったです。」
などたくさんの声をいただきました。

参加いただいた皆さん、ありがとうございました。