2020.11.04
第2回実践研修「音声ガイドに挑戦!」を実施しました!
今年度、アイサでは、体験を通して学べる3つのプログラムを企画しました。
そのうちの1つ、【みんなで一緒に楽しめる音楽祭プロジェクト2020】は、音声ガイドの役割や実際の支援について学ぶ3回連続の研修です。定員を上回るお申込みをいただいての開講となりました。
基礎研修である第1回研修は10月9日に実施。講師の松田高加子さん(パラブラ株式会社)から、視覚障害のある人が舞台芸術を楽しめるための「施設と演目のバリアフリー対応」について学びました。もうお一人の講師、藤井佳子さんは、普段、滋賀県立視覚障害者センターで音訳を担当されています。昨年度の音楽祭で音声ガイドをご担当いただき、その時の苦労話を含め、取組の様子をお伝えくださいました。
そして、第2回研修を10月28日に実施しました。今回は、参加者が音声ガイドに挑戦する実践研修です。昨年の音楽祭の映像を使って、合唱の発表やダンスの動きを言葉にし、参加者同士で伝え合う課題に挑戦しました。
今回の講師はバリアフリーナレーターの持丸あいさんと、前回に引き続き藤井佳子さんです。
まずは全員がアイマスクをして合唱の発表を聴いてみると、「何人くらいで歌っているのかな」「どんな表情をしているんだろう」「楽器は生演奏なのかな」など、知りたいことがたくさん出てくることに気づきました。そこで、知りたい情報を盛り込んだ音声ガイドをグループで相談しながら作成。が、今度は、どのタイミングで音声ガイドを入れるのか?という疑問が生まれます。歌声とかぶらないよう、タイミングよく、言葉を厳選して伝える必要がある!と気づき、「とても難しそう…」という雰囲気。でも持丸さんや藤井さんのデモンストレーションを聴き、「あんな風に伝えたい!」という憧れが生まれます。そう、今回の参加者の皆さんはとても積極的な方ばかりです。
「事前に舞台の情報を伝えることで、視覚に障害のある人の“想像の種”になる」
「上手くできなくてもいい、あきらめないで言葉で伝える!」
「自分の感動を伝えよう!」
など、持丸さんからの励ましのメッセージをいただいて、「難しい!大変だ!という気持ちが、楽しい!という気持ちに変わりました」とのコメントが参加者から聞かれました。
今年度の音楽祭はライブ配信となりましたが、音声ガイド付きで劇場の外でもお楽しみいただけるよう取り組みます。
音声ガイド研修としても、11月15日糸賀一雄記念賞第十九回音楽祭の当日、会場のさきらで音声ガイドをモニター体験します。劇場に来られた皆さんが孤独を感じず、「みんなで一緒に楽しめる」音楽祭を作る—そのための学びが続きます。