2020.11.17
「鍛冶屋太閤踊り」は、滋賀県の湖北地方、長浜市鍛冶屋町に長く伝わる民族芸能です。近年の過疎化、少子・高齢化等の影響もあって途絶えていましたが、2019年に20年ぶりに復活し、地元氏神神社に奉納され、話題になりました。
本企画は、「鍛冶屋太閤踊り」と和太鼓とがコラボレーションすることで、新たな表現の創出に挑戦します。また、障害の有無に関わらず誰もが参加できるプログラムとして、太閤踊りの伝承者とともに地域外の新たな参画者が加わることで、人と人の新たな交流やつながりが生まれることも期待されます。 10月から2月までの間、ワークショップと発表会、トータル10回の連続企画です。始まったばかりのワークショップの様子をご紹介します。
第1回~3回は和太鼓の練習。鍛冶屋太閤踊り保存会の皆さんを含め、老若男女様々。まずは準備運動からスタート、ちょっと緊張した面持ちです。
本企画の講師、青沼保人さん(和太鼓プレーヤー)から、バチの握り方やスタンス等を丁寧に教えていただきました。太閤踊りでは竹バチを使いますが、和太鼓のバチとは太さも重さも、打ち方も異なります。
「よーし、大きな音を出すぞ!」「あれ?力が入り過ぎ!」「バチをまっすぐ上げるとかっこいいな」「なかなか難しいぞ」「筋肉痛になりそう?」「でも肩こりは治るらしい!」
今回和太鼓を初めて打つ人もいれば、普段から和太鼓サークルで活動している人もいますが、和太鼓の良さは、経験の有無に関わらず、“打てば音が出る”というシンプルさ、つまり誰でも受入れてくれる懐の広さです。
どうしても肩や腕に力が入ってしまいがちですが、
「強い音を出すには、力入れないで抜くことがコツです!」と青沼さん。右手、右手、次は左手…と、身体と同時に頭も使って打っていきます。
何度も繰り返す中でだんだんと身体の動きが馴染んでいきます。少しずつテンポがあがるのにも、みんながんばってついていきます。
どんどこどんどこ…チームに分かれて交互に打ったり、順番に隣の太鼓に移動して入れ替わったりしながら、最後はじんみり汗をかくくらいまで打ちました。終了間際にはたくさんのメンバーが集まりました。
今回参加してくれたKくんのお母さんは、練習の様子を参観してくださっており、「楽しく太鼓を打っている姿が見られてうれしい」とコメント寄せていただきました。
練習の最後に、太閤踊りの節回しの雰囲気を取り入れたリズムもちょっぴり練習しました。今後、太閤踊りと和太鼓が一体どんな風にコラボしていくのか?何が生まれるのか?期待しながら、取組を重ねていきたいと思います。