アウトリーチワークショップ「ねんどでフロッタージュ」

アイサでは、芸術文化活動を行っている、または新しく始めようとする団体に対して講師を派遣し、ワークショップを実施するアウトリーチワークショップを実施しています。その事業として滋賀大学教育学部附属特別支援学校中学部にて、滋賀県立陶芸の森から5名の講師を迎え、粘土で場所やものの形を写し取るフロッタージュのワークショップを11月25日に実施しました。

ワークショップでは、生徒一人一人に粘土が配られました。生徒たちは粘土を3つに分けた後、教室の外に出て好きなところに粘土を押し当て、その形を粘土に写し取りました。写し取る形はさまざま。マンホールに押し当てたり、木の幹に押し当てたり、靴で踏んで足跡をつけてみたり。きれいに文字を写し取る生徒もいます。規則的な模様を写し取ることを楽しむ生徒もいれば、粘土を押し当てたり靴で踏むこと自体の感触を楽しむ生徒もいました。

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その後教室に戻り、形や模様を写し取った3つの粘土を組み合わせ一つにします。焼成するときに割れないように、薄いところは粘土を足して補強しました。その後ヘラで好きなように模様を描き、釉薬で色を塗り、それぞれの作品が完成しました。色の塗り方も様々で、写し取った模様に沿って色を塗る生徒、慎重に少しずつ色を付ける生徒や、全体に色を乗せる生徒もいました。

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全員の作品が完成した後、模様や形、色など、それぞれ頑張った箇所や工夫した箇所を発表しました。また他の生徒や講師がその作品の良いところを見つけ、感想を言い合ったりしました。

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ワークショップの初めは戸惑う様子を見せる生徒もいましたが、外に出て、講師や教員とコミュニケーションを取りながら作品を制作するなかで、自然と楽しさを見つけていったようでした。教員の皆さんも生徒が楽しんでいる様子を見て安心していました。

作品はいったん陶芸の森に運ばれ、焼成された後、何点かは特別支援学校の作品展示や陶芸の森のギャラリー展示で飾られます。どんな作品に仕上がったのか、とても楽しみです。