【レポート】障害のある方の芸術活動の訪問調査レポート⑳【NPO法人 ふれあいワーカーズNPO法人】

アール・ブリュットインフォメーション&サポートセンター(アイサ)では、障害のある人の芸術活動を地域で展開・継続している団体の活動の場を訪問し、活動の実態やニーズを把握する調査を実施しています。ここでは、訪問調査を行った団体の活動の様子をご紹介します。

一人一人の思いを大切にした創作活動の場を【NPO法人ふれあいワーカーズ】

  NPO法人ふれあいワーカーズは、障がい福祉サービス事業所(就労継続支援B型事業、生活介護事業)として支援を行っておられ、生活介護事業では主に創作活動に取り組まれています。

 玄関を入ってまず目に入るのは、様々な作品が展示されたギャラリースペースです。創作活動で制作された様々な作品が展示されています。

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 創作活動がスタートしたのはNPO法人が立ち上げられた14年ほど前。利用者さんがどんなことをやりたいかを聞くなかで、自然なかたちで始まったそうです。所長の森田淳士さんは当時を振り返って「ウォーキングなどの活動と同じようにペンを手に取って絵を描いたり、機織りをしたりして楽しんでいました。それがある時、落書きと思っていた絵が公募展でアートとして評価され、アート活動の面白さに気付かされたんです」と変化のきっかけを教えてくれました。
 
 現在は、毎年図書館のギャラリースペースで『wakuwaku作品展』を開催したり、施設内のギャラリースペースに作品を展示して、制作した人たちのモチベーションアップにつながっています。また、作品を活かしたタオルやノート、ポストカードなどを販売するオンラインショップも運営されており、ホームページを見た人から電話で注文が届くこともあるそうです。

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 創作の様子を見せてもらうと、明るくオープンな雰囲気の大きな部屋と個室のようなスペースに分かれていて、利用者の創作スタイルに合わせて使われています。

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 それぞれがやりたいことに取り組まれており、フェルトを縫い合わせて小物や応援用うちわを制作したり、貼り絵をしたりされていました。職員と一緒に「どんな色にしようか」「何を作ろうか」と相談しながら活動する人もいて、そこでは穏やかな時間が流れていました。作品展などでの展示を目標に一生懸命制作されており、ほとんど1日制作されることもあるそうです。

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 職員の関わり方も工夫されており、本人のやりたいことを聞きながら素材を集めたり、色を決めたり、やりたい気持ちを大切にしてモチベーションを上げるようなサポートを心がけておられます。関わり方一つで作品が変わることもあり、一緒に時間を過ごす中で見つけ出された制作もあると話されていました。

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 様々な工夫や活動についてのお話を聞きながら、その人の良さを引き出せるように、その人らしく満足して1日が過ごせるようにと、常に利用者の目線に立って考えておられることを強く感じました。

 現在は、インスタグラムをはじめとするSNSでの発信にも力を入れておられ、「SNSでのコミュニケーションを通じて、新しい物語が生まれたらおもしろいなと思っているんです」とおっしゃっていました。YouTubeチャンネルでの発信もされており、新たな展開も予感させてくれました。

NPO法人 ふれあいワーカーズ
滋賀県野洲市吉地1130番地1
電話 077-589-8101
ホームページ https://www.fureai-yasu.com/
オンラインショップ https://www.fureai-yasu.com/shop/
インスタグラム https://www.instagram.com/fureai_japan/
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