【レポート】アイサ大学 美術コース 作品展示研修(湖西エリア)「作品の魅力を伝える展示とは」

11月19日(金)に「アイサ大学」美術コースの作品展示研修を高島市のたいさんじ風花の丘で開催しました。10月に開催した作品展示研修と同様に、展示の基礎についての講義と、作品展示の実践を行います。福祉施設での創作活動のアイデアを得たい人、ご自身が制作した作品を発表したい人など、5組6名が受講されました。

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はじめに、展示の基礎についてNO-MA学芸員の山田創と、空間デザイナーの安川雄基さんによる講義を行いました。展示をするというのはどういうことか、展示方法を考える際に大切なことは何かなど、作品展示の基本を学びました。安川さんは「展示の仕方によって全く異なるメッセージを伝える可能性がある。作者のこだわりを見つけてそれを伝える方法を考えてほしい」と展示の楽しさと難しさについて語ってくれました。

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講義に続いて、作品実見を行いました。重度の障害があり細かい作業ができない人たちで作った作品、大きな流木をひたすら削って出来上がった作品、お気に入りの布を使った手縫いのぬいぐるみなど。今回もいろんなタイプの作品が集まりました。それぞれ説明をしてもらい、作品の魅力や作り方などについて対話しました。

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午後からは展示作業です。たいさんじ風花の丘の多目的ホールは大きな窓から隣の畑が見渡せ、天井が高く明るい空間です。壁面と安川さん制作の展示台を使い展示を行いました。

隣り合う作品がより魅力を引き立て合うように、何点をどんな間隔で並べるのかなど受講生同士で相談しながら決めていきました。また、展示作業に必要な道具の使い方や、どうやって作品を固定するかなど、その都度説明を受けながら作業を進めます。最後に全体を見渡してバランスを整え、展示が完成しました。

受講生からは、「全体を深く考えることで作品が良く見えたり、いまいちになったりしたことに驚いた」「作者がどう作っているか、考えたことがなかったが気づきがあった」といった声がありました。11月20日、21日には会場でマルシェが開かれ、多くの方に作品展示を楽しんでいただけました。